第110回歯科医師国家試験 B45

1→神経線維腫症はvon Recklinghausen病において確認できる。メラニン沈着やカフェオレ斑を認める疾患である。今回の症例では神経繊維種の症状である歯肉などの軟組織の腫脹がないので否定的である。

2→血液検査の結果に異常はない。家族内に同様の症状があることから遺伝性疾患の可能性がある。大腸ポリポージスはPeutz-Jeghers症候群の症状の一つである。メラニン色素沈着が起こる。常染色体優生遺伝疾患であることから可能性が高い。

3→副腎皮質機能低下症はメラニン沈着が起こるが、血液検査の数値に異常がないことから否定的である。

4→角化囊胞性歯原性腫瘍は基底細胞母斑症候群の際に多発する。メラニン沈着を起こす疾患ではない。

5→多骨性線維性異形成症はMcCune-Albright症候群で起こる。メラニン沈着やカフェオレ斑を呈する。顎骨の線維性異形成症の所見がないので否定的である。