第114回国家試験 D90
21 歳の男性。歯並びが悪いことを主訴として来院した。検査の結果、FMIA は 54.5度、下顎のavailable arch lengthは68.0mm、required arch lengthは71.0 mmであった。
診断をした結果、total discrepancy を0mmにするため、抜歯や歯列の拡大を行わずに下顎大臼歯を両側均等に遠心移動することとした。
必要な片側大臼歯の遠心移動量を求めよ。ただし、FMIAの基準値は57度とする。
なお、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点第2位を四捨五入するこ と。
正解!
不正解 答え 3
1→解説3参照。
2→解説3参照。
3→Total discrepancy=Arch length discrepancy+Head plate correction+Speeの弯曲で求められる。まずArch length discrepancy=Available arch length-Required arch lengthで求められるので、68.0-71.0=-3.0㎜である。Head plate correction=[(FMIA-57)/2.5]×2で求めることができるので、[(54.5-57)/2.5]×2=-2.0である。Speeの弯曲は記載がなく0とする。これらからTotal discrepancy=(-3.0)+(-2.0)+0=-5.0となる。今回は片側の大臼歯遠心移動量を聞かれているので2で割り、2.5㎜舌側移動させるとよいことがわかる。
4→解説3参照。
5→解説3参照。