40歳の女性。全身麻酔下に下顎骨骨折に対する観血的整復固定術を行うこととした。2か月前から動悸と手の振戦を自覚している。血液学検査の結果の一部を表に示す。 使用を避けるべきなのはどれか。2つ選べ。
正解!
不正解 答え 2・5
1→血液学検査から甲状腺機能亢進症を疑う。デキサメタゾンは副腎皮質ステロイドホルモンであり、使用を避ける必要性はない。
2→ポビドンヨードは甲状腺機能に異常がある場合には使用を避けるべきとされている。血中ヨウ素の調整ができず甲状腺ホルモン関連物質に影響を与える恐れがあるからである。
3→フェンタニルクエン酸塩は麻薬性鎮痛薬である。甲状腺機能亢進症で使用を避ける理由はない。
4→プロプラノロール塩酸塩はβ遮断薬である。甲状腺機能亢進症で使用を避けるべき理由はない。
5→アドレナリン添加リドカイン塩酸塩は甲状腺機能亢進症の既往がある場合には原則使用禁忌となっている。アドレナリンの作用により甲状腺機能亢進症の症状が増悪する可能性があるからである。