咬み合わせの異常を訴える患者に行った手術時の写真(別冊No.20)を別に示す。 術中損傷によって、上顎骨の壊死を起こす危険性があるのはどれか。1つ選べ。
正解!
不正解 答え 5
1→頬動脈は顎動脈の翼突筋部から枝分かれする。Le FortⅠ型骨切り術で損傷する可能性はない。
2→顔面動脈はLe FortⅠ型骨切り術で損傷する可能性はない。
3→眼窩下動脈は顎動脈の翼口蓋部から枝分かれする。Le FortⅠ型骨切り術で損傷する可能性は低く、損傷により上顎骨の壊死を引き起こすことはない。
4→浅側頭動脈は顎関節付近を走行する。Le FortⅠ型骨切り術で損傷することはない。
5→写真ではLe FortⅠ型骨切り術を行っている。下行口蓋動脈は大口蓋動脈と小口蓋動脈に分岐する。これらは口蓋や歯肉に分布する栄養動脈である。傷つけないようにしなくてはいけない。