第111回国家試験 C62
永久歯列期の上顎前突症例の模型分析を行ったところ、available arch length は63.0 mm、required arch length は 68.0 mm であった。また、Spee の彎曲には問題がなかった。Tweed 分析の結果を図に示す。ただし、FMIA の基準値は 57 度とする。 Total discrepancy はどれか。1つ選べ。
正解!
不正解 答え 5
1→解説5参照。
2→解説5参照。
3→解説5参照。
4→解説5参照。
5→まずArch length discrepancyを求める。これはavailable arch lengthからrequired arch lengthを引くと求めることができる。63.0mm-68.0mm=-5.0mmになる。次にHead plate collectionを確認する。まずFMIAの値から基準値を引き、変化量が+なら下顎前歯歯軸を唇側にーなら舌側に傾斜させる。次に下顎前歯の舌側移動必要量は2.5度ごとに片側1mmが基本となる。両側であれば2倍して求める。FMIAの現在値は49.5度で基準は57度なので49.5-57=-7.5となり、下顎前歯を7.5度舌側傾斜移動する必要がある。2.5度ごとに1mm必要なので3mmの空隙が必要になる。両側では6mmである。Total discrepancyはArch length discrepancy +Head plate collection の和になる。-5+(-6)=-11が解答になる。