第111回歯科医師国家試験 A73

1→舌の感覚は前舌２/３は舌神経、後ろ１/３は舌咽神経に支配される。下顎下縁から下顎枝外惻を剥離する本症例では通常起こらない。

2→下唇の下制は顔面神経の下顎縁枝が担う。顔面神経の下顎縁枝は下顎下縁を露出する際に損傷させないように注意が必要である。

3→下唇の感覚異常は三叉神経の下顎神経が担っている。剥離部ではオトガイ近くから離れているので損傷する可能性は低い。

4→眼裂の閉鎖障害は顔面神経の側頭枝や頬骨枝が損傷されると生じやすくなる。剥離部と近くなく損傷する可能性はない。

5→上唇の挙上は表情筋の作用による。顔面神経の頬骨枝や頬筋枝により支配される。今回の症例では損傷しにくい。